2016年5月31日火曜日
道具とかブランクとか関係なく、やってしまうこと
この作品は前回描いた絵から5年ほど経ってから描いています。
この間、作品を作るということは特にしていませんでした。
会社でデザインに関する仕事をしていたので、
目だけは衰えていなかったといってもいいかもしれません。
描く環境も変化し、
油絵具から水彩絵具に画材も変え、
自分の身長ほどのキャンバスから木炭紙大のサイズに意識に変え、
ちゃんとかけるかなぁ、なんて思いつつ筆をとると、
なんだかんだいいながら完成しました。
この絵のタイトルは「彼女が泣いていても、笑っていることと変わらない」です。
描き出すまでにこんなに時間がかかってしまったものの、
それでも描くことになったのは、
描きたいビジョンとともに
メッセージがあったからです。
例えば音楽で、
歌詞のある曲というのは、
誰かや何かを思って書いていることが多いです。
わたしが描く絵には、歌詞(メッセージ)があるんだと、
そういえば思い出しました。
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先日、みんなで自分の好きなことについて話す機会がありました。
「絵を描くこと」
と言ってしまうのは以前からなんだか違和感がありました。
私が好きなことは、
感覚を使って表現することと
伝えたいことを伝えること。
何も考えなくても勝手に手が動き、
次にどこを描いていいかわかる感覚。
見た人につくったものを通してそっと伝えること。
不思議なんですが、何度も忘れてしまうんです。
知らないうちに絵を描くのが好きなんだと自分で思っているし、
はたからみても、絵を描くことが好きな人なんだと思われている。
(もちろん画材を触っているだけでときめいていますが。)
でも好きなこととはこういうこと。
好きなことをしているはずなのに、なんだかやる気がおきないときは、
自分が使っている道具を通して、どんな好きなことをしているのか、
思い出してみるといいのではと思います。
そして、そういうことは姿や方法を変えてでも
あなたから表現されいるのかもしれません。
彼女が泣いていても、笑っていることと変わらない
2015 / watercolor on paper / 53.0×45.5cm
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