2016年8月28日日曜日

mirror of hope



モロッコと言えば、サハラ砂漠。

マラケシュから砂漠近くの街に寄り道しながら移動します。


サハラ砂漠はピンクデザート“蜂蜜色の砂丘”などと呼ばれています。




移動はラクダに乗って、1日に4〜5時間くらい移動します。




この旅の目的の一つは、

年越しを砂漠で過ごし、初日の出を見ること。




砂漠で過ごす時間は、

さぞ心静かだろうと思っていたけど、

実際行ってみると、

より心の声は際立って騒がしく聞こえてきました。


ただ余計なものがなく、

強く眩しく輝く太陽は

希望としかいいようがなく、

モロッコの人々を象徴しているようでした。


決して誰もが裕福なわけでもなく、

恵まれた境遇ではないかもしれないけど、

モロッコ人が、自殺とかありえない、と言っていた話を、

モロッコで生活していた友人から聞きました。


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砂丘の砂漠から、ブラックデザートと呼ばれる

360度何もない地平線が広がる砂漠に移動します。


国境付近のメルズーガという村で、

テーブルマウンテンの向こう側はアルジェリアです。







夜はランプを付けたり、焚き火をして過ごします。




2泊3日を砂漠で過ごすと

疲れもだんだん溜まってきて、

次第に周りの景色などを楽しむ余裕もなくなってきます。


そんなときでもとにかく陽気な、

18歳まで砂漠で過ごした砂漠生まれのガイドの彼を見ていると、

世界は一体どう見えているかと思ったものです。



喜怒哀楽がはっきりしていて、

切り替えが早く、

とても親切だけど、

ビジネス的な考えはしっかりもっていて、

一言で言うならとてもシンプル。






もしこんなところで生まれ育っていたら、

何を思って、どんな感覚で生きていただろう...

いろんな思いが湧いてきます。


砂漠での話は尽きません。


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さて、絵の他にもポストカードを作りました。






切手を貼る部分は

ファティマの手をモチーフにしたロゴになっています。

モロッコではよく見かけますが、

邪視を払うという意味があるそうです。



下の方に添えてあるメッセージのひとつです。

「何をしていようとも、この地球上のすべての人は、

世界の歴史の中で中心的な役割を演じている。そしてそれを普通知らないのだ。」

『アルケミスト』(パウロ・コエーリョ=著 山川紘矢+山川亜希子=訳)より


mirror of hope / 2015 / acrylic on paper / 42.0×29.7cm

HPはこちら

2016年8月16日火曜日

mirror of abundance



旅をテーマにいくつか作品を描きました。

場所はモロッコです。


それぞれ鏡のフレームの中に女性が映った絵です。


イスラム圏独特の雰囲気のあるインテリアに、私はすぐに魅了されました。

そして布を被った女性というのも、私にとって気になる存在です。


鏡に映し出したいものは?


モロッコの中でも移動して見てきた街や人、風景をもとに描いています。

どの街も場所も、心を捉える素敵な色彩にあふれています。






モロッコで働いていた友人から聞きました。

カフェでミントティを飲みながら、ぼんやりするのが好きだ、

モロッコのおじさんたちは、おしゃべりが大好きで、

朝から晩までお茶をしながらのんびり過ごしている...というようなこと。




フナ広場で沈む夕日をみながら、

忙しく働いていた日本での生活を遠くに思って、

豊かさって...?

と甘いミントティを飲みながら、

長い長い余白の時間を

毎日のように味わった日々でした。


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絵のきっかけになったのはLe Jardinというカフェ。




スークの喧騒を抜けて、わかりづらい入り口から奥に進んでいくと、

床や壁がグリーンのタイルで敷きつめられている中庭が広がっています。






外からでは想像できない空間が広がっているのも

この迷路のような街の魅力です。




mirror of abundance / 2015 / acrylic on paper / 42.0×29.7cm

HPはこちら