2016年1月28日木曜日

この間(ま)は何でできているのか?


同じ事を繰り返していると、それすらもできなくなる…

この感覚は絵を描く時によく訪れました。

うまくいったからといって、
次もそれを追うようにやってしまうと、
とたんにその時の息吹がなくなってしまうのですよね。

だから、一見同じことを繰り返しているようでも、
ちょっとしたチャレンジをしたりします。
(職人さんの繰り返しと、エゴでやってしまう繰り返しはまたちがうものです。)

さて、テーブルの上に植物が置いてある絵が、
とても安定して感じられるようになったところで、
少し壊す作業が必要になってきました。

今度はテーブルの上から、
テーブルにかかった傘として現れました。

あらためて、テーブルの上に広がる間(ま)を描いてみます。


上の作品は、座椅子にアロエが座っています。
以前アロエの絵を描いてから、とてもアロエに愛着が湧くようになりました。

今となっては、なぜそうしようと思ったのか…というところもありますが、
ここで考えさせられたのは
物以外のこの間(ま)は何でできているのか?ということ。


あるような、ないようなものが…ある…ような


そしてこの間(ま)も物と密接であり、
物があったから、この間(ま)が感じられたとすれば、
どれも切り離すことができなかったのだと今は思います。


 「     」 / 2002 / acrylic on cotton / 98.3×123.1cm

「     」 / 2002 / oil on cotton / 85.1×63.0cm

HPはこちら
http://www.emiimazeki.info/



2016年1月23日土曜日

色彩と呼応する




私が次にモチーフとして選んだのは、
鮮やかなピンクの花のブーゲンビリアです。
自然と布の色は黒にしました。

色彩の組み合わせや
凛とたたずむこの姿、
布の透け感や
テーブルの4本足の間隔に
なんだかドキドキします。

いつだってこの瞬間と恋に落ちている–––––。

とっても確信に満ちていたけど、
もう少し揺らいでみたい…
そんな気持ちもありました。

「     」 / 2002 / oil on cotton / 145.5×112.0cm

HPはこちら
http://www.emiimazeki.info/








2016年1月22日金曜日

アロエを描いていたわけではありません。


目に見えるものは、
アロエや布や台ですが、
極端に言うと、
私はそれらを描いていたわけではありません。

変わった構図ですね、と言われることもありますが、
それはものの外側を意識した時にできた
構図だからかもしれません。

前回描いた絵のタイトルは「・・ ・ ・ ・」でしたが、
今回は人ではなく植物なので、かっこの中は
「     」空欄です。

私には次にモチーフとしたい植物がありました。

「     」 / 2001 / oil on cotton / 112.0×145.5cm

HPはこちら
http://www.emiimazeki.info/









2016年1月19日火曜日

「・・・・・」




タイトルは「・・・・・」

言葉を失うような一瞬の時を描いていたので。

この絵から私はキャンバス地ではなく、
綿布に油彩で描くようになりました。
なので、マットな印象を与えます。

この絵のモチーフは
雪を背景とした中に
傘をさした人がいたこと。

それがきっかけとなって
その後の作品から
私は背景を描かなくなりました。


「・・・・・」 / 2001 / oil on cotton / 91.0×116.7cm

HPはこちら
http://www.emiimazeki.info/

2016年1月8日金曜日

離れていってしまう、という幻想のための、どこまでもつづく牧場の話



広い広い、
囲いはあるけれども、
そこから出て行くことも
いつでも戻ってくることもできる牧場がある。

そこから出て行ったはずの羊は、
実は離れていってはいなかった。
その牧場はどこまでもどこまでも広がっていたから。

本当のわたしはそのような存在なのかもしれない。




2016年1月7日木曜日

コミットメントについての考察




約束や公約を意味するこの言葉。
なんだか重い。でも、
それを「確信」とするとどうだろう?
もうすでにそうであるように。




質の裏打ち




—いまこの瞬間の成功とは何か?自分の行為に、それがどれほどシンプルな行為であっても、質の裏打ちがあることです。質の裏打ちがあるとは、心遣いと関心、つまり気づきがあるということです。質の裏打ちがあるためには、あなたが『いまに在る』必要があるんです。

『ニュー・アース』(エックハルト・トール=著)より







2016年1月1日金曜日

彼女が泣いていても、笑っていることと変わらない




あたらしい一年の始まりですね。
12月31日のあなたと1月1日のあなた。
きっと同じ人のようで、ちがう人。


さて、髪に風船をつけた彼女のこと、
泣いていると思いますか?笑っていると思いますか?

私の友人はよく泣きます。
そして、よく笑います。
そんな彼女を見て、
「(どちらの感情も)変わらないな、彼女は変わらず美しいな」
と思いました。

感情や感覚はただのエネルギーだと、
彼女とこの絵が教えてくれました。


P.S.
思い詰めそうになった時や、深刻になってしまいそうな時、
髪の先には風船がついている、やれやれ…
とちょっと笑ってゆだねてみる。
そんな風にこの絵を見てもらっても
いいかもしれません。