「モロッコの女性たちはとても強いんだよ」
モロッコで働いていた友人が言っていました。
男性はどちらかというと、
陽気でおしゃべり好きでよく笑っている印象。
女性はその反対で、
寡黙で、強い意志を感じる深いまなざしが印象に残っています。
とりわけ、マラケシュのような商売の街であり、旧市街では、
たくさんの嘘と、とびっきりの笑顔がときにはセットになっていて、
生も死も、喜びも悲しみも、ごった混ぜの
いわゆるカオスの状態。
いわゆるカオスの状態。
そこでやっていくには、
芯の強さや、本物を見極める目や、
きれいなものも汚いものも、
まるごと受け入れてくれる懐の深さが必要で、
まるごと受け入れてくれる懐の深さが必要で、
それを女性たちの中に見ていたのかもしれません。
「瞑想の鏡」、「平和の鏡」とつけたタイトルは、
その混沌とした街で生きていくために必要な姿だったのだと思います。
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私は人物を描いても、顔を描くことはあまりないのですが、
描くとすると、左を向いていることが多いことにこの記事を読んで気づきました。
「クートラスの描いた横顔はたいてい左側を向いています。左は無意識で右が意識と言いますけれど、教会の正面扉のタンパンという彫刻もたいてい向かって左側が地獄です。
左右の明暗は道徳的な善悪という分け方より、隠されたものと現れたものと私は受け止めていますけれど。ヨーロッパは明るいものにばかり目を向けるので、クートラスは見られていない暗い方へ向かったのではないかしら。」(特別インタビュー ロベール・クートラス その世界 vol.3より)
モロッコの居心地の良さというのは、
目を向ける部分や、受け入れているものが、
明るくてきれいなものだけではないから。
光も闇も全部ひっくるめて、この街の美しさなのだと思います。
明るくてきれいなものだけではないから。
光も闇も全部ひっくるめて、この街の美しさなのだと思います。
mirror of meditation / 2015 / acrylic on paper / 42.0×29.7cm
mirror of peace / 2015 / acrylic on paper / 42.0×29.7cm
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