蛾のことをよく考えていた。
次に描く絵に蛾が入るかもしれないことや、
蛾のピアスのことや。
*
そうしたら、たまたま見たツツジの木に
蛾が擬態するようにとまっていた。
*
虫によっていろんな意味があることを知っていたが、
見た時の印象がすべてだと
直感的に感じていた。
*
とても神秘的で大きな蛾だった。
お腹はふさふさとふくよかで、
触覚は絵でしかみたことがない、
ひだのようになった奇妙な形だった。
美しい、がこれ以上は近寄りがたく、
とても恐ろしかった。
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